竹のからかい

竹のからかい

  糸魚川市大字青海(旧青海町)の東町と西町に江戸時代から続き300年以上の歴史を持つとされる「青海の竹のからかい」は、 全国的にも大変珍しい小正月行事です。国指定重要無形民俗文化財にも認定されています。
  竹のからかいは民間信仰から発生したもので、五穀豊穣や除災招福・家内安全を願ったものだと言われています。
 
  顔に「隈取り(くまどり)」をした若衆が佐儀長(さぎのちょう)の歌を歌いながら竹の周りを回った後、 竹を倒して引き合います。竹が折れたり、割れたり、相手に多く引かれてしまった方が負けとなります。
  祭りで使用した竹は青海の海岸で賽の神(さいのかみ)焼きをし、その年一年の無病息災と豊年・豊漁を祈願します。
開催日 毎年1月15日
所在地 新潟県糸魚川市西町・東町地区(JR青海駅前)
37.02367449067637,137.79514074325562,37.02367449067637,137.79514074325562,15
アクセス ○車の場合
北陸自動車道「糸魚川IC」より約25分
 
○電車の場合
えちごトキめき鉄道青海駅より徒歩約3分
お問い合わせ 糸魚川市教育委員会  文化振興課  電話  025-552-1511
 
ご案内
  • 竹のからかい
  • ■大迫力の竹の引き合い!
  • 警察官
  • ■隈取り(くまどり)
    当日は警察官も隈取りをしています。

◇竹のからかいについて◇

1:お松とり
1月7日、東町と西町の小・中学生が早朝からそれぞれの町内を回り、門松・松飾り・しめ縄などを集めます。15日の賽の神の朝、集めたものを浜へ持っていき高く積み上げます。 (これを「お松さん」といい、量が多い方が良いとされています)
2:竹伐り
1月10日前後に、東西それぞれの若い衆が青竹を選んで切り出します。この竹は賽の神の依り代とされ、からかいの勝敗をつける神聖なものとされています。 飾り竹用、勇み竹用、合わせ竹用、細工竹用の計4本が用意されます。
3:飾り竹の準備
からかい数日前に飾り付けられる「飾り竹」は、15日の朝、竹の引き合いに先駆けて東と西の陣屋前に立てられます。この竹には賽の神が舞い降りるとされ、神への捧げものとして吹き流しや扇、 八幡幣、しめ縄、お神酒樽などが美しく飾り付けられます。
4:竹のからかい
15日の昼過ぎ、いよいよ「竹のからかい」が始まります。若い衆は法被姿に鉢巻きをし、腰にはしめ縄を巻いて顔に隈取りをします。 東西の若い衆はそれぞれの陣屋からまず「勇み竹」を中央(旧青海神社参道入り口)まで持ち出し、立てた竹の周りを「左義の長(さぎのちょう)」を歌い輪舞し士気を高めます。 その後勇み竹の根元を前にして進み、出した竹の中程が交差したあたりで若い衆が竹に飛びつき、東西の竹を重ねたまま抱え込んで引き合います。勇み竹による引き合いが2回、「合わせ竹」による 引き合いが1回、計3回の引き合いが行われます。 最終回の合わせ竹による引き合いは若い衆の意気込みも変わり、会場は一種独特の雰囲気に包まれます。
5:飾り竹なおし
最後の引き合いを終えた若い衆が陣屋へ戻ると、陣屋前に立ててあった飾り竹を倒します。これを「なおす」といい、飾りものも取り外されます。飾りもののうち、八幡幣は神棚の柱に縛っておくと魔よけに なるといわれ、観衆が競って取ります。
6:賽の神焼き
竹のからかいが終わると、飾り竹・勇み竹・合わせ竹などが浜へ持ち出され、既に高く積まれたお松さんなどの山に加えられます。お神酒をすえ、火がつけられると、若い衆はこの大火の周りを手を叩いて 回りながら左義の長を繰り返し歌います。
観衆はこの火で体を温め、餅などを焼いて食べ、年中の厄病を払います。